松前町の内科・循環器科 せいけ内科循環器科

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高脂血症

 

脂質異常症~動脈硬化症予防のためにはコレステロールにも中性脂肪にもご用心~

血中のコレステロールが高い状態は、私たちの健康にとって重要な指標です。通常の健康診断でも、総コレステロール、中性脂肪、HDL-コレステロール(善玉コレステロール)、そしてLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の4項目が評価されます。これらの数値は、全身の動脈硬化疾患のリスクを評価する上で非常に重要です。

 

悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)が高値の状態が続くと、動脈硬化の進行から心筋梗塞や脳梗塞を発症する危険が増大します。特に、冠動脈疾患や脳梗塞、閉塞性動脈硬化症などの既往がある場合は、より慎重な対応が求められます。

 

LDL-コレステロールの目標値は患者の状態により異なります。冠動脈疾患の既往がない方においては、動脈硬化疾患の発症を予防するための目標値が120-160mg/dl未満とされています。狭心症の既往がある患者に対する再発予防(二次予防)では、さらに厳格な70mg/dl未満の目標値が提案されています。

 

これらの目標値の達成には、まずは食事療法や運動療法が基本となりますが、場合によっては薬物療法も検討されます。スタチンやPCSK9阻害薬など、悪玉コレステロール降下薬が利用され、特に冠動脈疾患のリスクが高い場合には効果的な治療法となります。

 

 

脳血管性痴呆について

さらに、高いLDL-コレステロールが脳への影響も懸念されます。LDL-コレステロールが血管内に蓄積することで、脳血管性痴呆のリスクが増加する可能性があります。脳梗塞や脳血管障害は、高いLDL-コレステロールが一因とされることがあります。

 

したがって、脂質異常症の管理は、動脈硬化疾患だけでなく、脳血管性痴呆の予防にも密接に関連しています。患者様それぞれの背景に基づき、適切な治療法と生活習慣の改善が求められます。病院での薬物治療だけでなく、食事療法や運動療法の継続も大切にしていただき、心と身体の健康を守っていくことが重要です。何かご質問がございましたら、どうぞお気軽にお知らせください。

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